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一般社団法人 江別青年会議所

 
 
 
    

スローガン

不易流行

~不変の志から新たな江別の創造~

【 はじめに 】

 私の父が志半ばで病に倒れこの世を去ったのは2011年。残された命の時間をかけ、愛する家族や世の行く末を憂いながらも必死に死と向き合った姿を私は一生忘れることはできません。そんな父の姿を目の当たりにした私は、今まで何不自由なく、生きていることが当たり前だと思っていた自分を恥じました。偉大な父の背中にいつか追いつきたいという思いが日増しに強くなっていきました。
 そんな時、偶然にも江別青年会議所の存在と出会い、私は青年会議所の門を叩きました。そして、入会間もない2011年3月11日、あの東日本大震災が発災してしまいました。私はただただ、テレビの前で言い知れぬ恐怖と絶望感に打ちひしがれることしか出来ませんでした。そんな中、青年会議所の先輩たちが、被災地を想い直ぐさま募金活動を実施し、復興に向けて自分たちには何ができるかと熱く議論を交わしていたその姿は、私の目にとても眩しく映りました。「これが自分の限界だ」といつも決めつけ、何もできていなかった当時の私には、「この団体なら自分を成長させてくれるのではないか」と確信した瞬間でもありました。よく、「青年会議所しか無い時代から、青年会議所もある時代」と言われますが、私は、根本的に自分を大きく成長させてくれる唯一無二の存在がこの団体だと自負しています。
 平成の時代が終わり、新しい時代が始まります。一つの時代が終わる今だからこそ、先輩諸兄が48年間に渡って築き上げ、今日まで継承してくださった江別青年会議所の軌跡を振り返り、時代とともに変化する新たな課題を私たちは解決へと導かなくてはなりません。責任世代である私たちが、率先して時代の変化を捉え行動しなければならないのです。もちろん、私たちだけの力では決して課題を解決することはできません。行政・企業・活動団体、そして、住み暮らす市民一人ひとりとの連携が必要不可欠であります。
 長きに渡り自己成長をさせてくれた江別青年会議所を私は今年で卒業する年となりました。48年間、先輩諸兄が築き上げた確固たる不変の志を次の世代へと受け渡し、私たち一般社団法人江別青年会議所と地域が一体となって、新たな江別の創造に向けて確かな一歩を踏み出してまいります。

【 創立50周年に向けて 】

 2016年に一般社団法人江別青年会議所は創立45周年を迎え、私たちは、創立50周年に向けて「ONE EBETSU ACTION 2020~活気あふれる協働のまち江別の創造」という中期ビジョンを策定し、江別のまちを一つにするために4つの運動方針を定め様々な行動を展開してまいりました。

「魅力に集うまち江別」

「つながりあるまち江別」

「誇りあるまち江別」

「活力あるまち江別」

 この中期ビジョンは江別市の推進する「協動のまちづくり」と連携し、江別青年会議所が行政や市民と共に歩みながら、まちづくりの中心的役割を担おうとする強い決意を表したものです。単年度制である青年会議所は、1年ごとに理事長所信のもとに様々な運動を展開してまいりますが、この中期ビジョンを柱として継続して活動しております。
 そして、2021年には江別青年会議所が創立50周年を迎えます。本年は、創立50周年に向けてちょうど中間の年にあたるため、当初から思い描いたビジョンを今一度、振り返るために中間検証を行うとともに、次なるステージに向けて戦略を練り、実施体制の強化に努めなければなりません。
 私たちの中期ビジョンの構想をより洗練されたものに改良し、次の創立50周年を見据えて具体的な一歩を踏み出し、より確実な「活気あふれる協働のまち江別」を推進してまいります。

【 みんなでつくる未来のまち江別の実現 】

 全国的に少子化による人口減少と超高齢化社会の影響により、近い将来には財政が破綻し国難をもたらす深刻的な状況と言われており、私たちの住み暮らす江別市においても例外ではありません。しかしながら、私たちの住む江別市は、大都市札幌のベッドタウンとして、優れた生活利便性を有すことや、4つの大学が存在する文教都市として多くの若い世代の方々が住み暮らすことから、多くの可能性に秘めたまちです。このように、若年層が集う恵まれた環境にあるにも関わらず、その一方で、高齢者の生活を重視せざるを得ない状況にあるため、若い世代の方々の声は届きづらく、地域離れが深刻化している現状です。若年層が求める、地域への期待がなかなか反映されない中で、自らが社会の担い手であるという意識を持って、主体的にまちづくりに参画することが出来るのでしょうか。このまま、未来を担う若い世代が地域に対して愛着と誇りを持たなければ、私たちの目指す「明るい豊かな社会の実現」にはなりません。
 まず、本年は全国各地で統一地方選挙が行われ、江別市もこれに含まれていることから、次世代の子どもたちのために、正しい未来を自らが選択し、まちの課題解決に向けて一石を投じる必然性が生まれます。今まさに無関心ではなく、これまで以上に、自らのまちを牽引するリーダーの動向に関心を寄せなくてはなりません。
 また、先進的な取り組みには、新しい発想や既成概念にとらわれない感性が重要です。新しい感性を吹き込むため、自由な発想を持った子どもや学生など若い世代を効果的に巻き込んでいくことも必要であると考えます。
 他方で、行政や各種まちづくり団体など、私たち以外にもまちづくりを行う組織や団体は存在します。そしてそれらは、それぞれスタイルに違いはあっても、大本の部分では江別市の発展という同じ志を持っているはずです。それら諸団体との効果的な協働を図り、それぞれの経験やノウハウを持ち寄って力を合わせていくことも大変重要なことです。そうすることで、江別におけるまちづくりの機運がさらに高まり、ひいては、まちの持続的な発展につながるでしょう。
 私たちは、今後の江別市の歩むべき方向性をしっかりと選択し、協働による体制で次世代を育成し、持続的なまちづくり運動を展開してまいります。

【 市内外に江別の魅力発信 】

 江別市には、数多くの魅力が存在しています。私たち青年会議所の活動は、地域活性化の起爆剤ともなりえるその魅力を事業や広報を通じて発信し、江別の魅力に触れる機会を数多く提供するところから始まります。その活動の中で、地域ブランドや青年会議所自体の存在価値を高めるためには戦略的な情報発信は必要不可欠であり、受け手となる方々の共感が共感を呼ぶ広報活動を私たちは展開する必要があります。
 しかしながら、SNSなどを通じての世界中の情報を24時間いつでも受発信し取捨選択できる現代の日本において、受け手となる方たちの琴線に触れなければ、私たちが日々行っている活動の内容や報告も効果的に伝えることができません。私たちの運動をより多くの方々に知ってもらうためには、発信する情報の迅速さに加え、正確性や適切なタイミングを求められるのはもちろんのこと、いかに受け手となる方々が私たちの活動に親近感を感じてもらえるのかがキーポイントとなります。
 私たちの事業で、より多くの人を巻き込みインパクトを与えようと考えた時に、広報のやり方一つで多くの参加者を呼び込み、本来、私たちが伝えたかった活動の内容や青年会議所そのものの魅力を効果的に発信することが出来ます。
 そして、戦略的に共感を呼ぶ広報活動を展開するためには、PRしたい事業の誕生秘話や、苦労話などを盛り込み、ストーリー性を強めて相手に伝えることが出来れば、きっと受け手となる方々の心を惹きつけることができるでしょう。共感を得る広報が出来たその先には、今まで受け手側だった方々が、今度は自らが私たち江別青年会議所のファンとして地域の魅力や事業を発信する側となって支援してくれるはずです。
 現代では情報の発信方法は多様化してきています。様々な年齢の方々に合わせたしっかりとした広報活動が江別青年会議所の存在価値を高め、社会的信頼、新規会員の獲得につながります。私たちは人が人を呼び込み、各々が魅力を積極的に発信できる広報活動を展開してまいります。

【 会員拡大の強化 】

 青年会議所は、40歳で卒業を迎える団体であり、未来を担う新しい会員を増やし常に組織を活性化し続けなくてはなりません。江別青年会議所は昨年度9名、今年度8名卒業予定であり、半数近くの会員がいなくなってしまう状況です。
 では、この青年会議所は本当に地域に必要なのでしょうか。なぜ会員が減ってはいけないのでしょうか。
 私が昨年、出向先で出会った先輩の言葉に衝撃を受けました。「一人で言った言葉は愚痴、10人集まれば声、100人集まれば力になる。同士が増えるとさらに大きなパワーが生まれ、やがて世論となる。その世論がまちを動かすのだ。だから、会員拡大を行い、一人でも多くの同志を増やしていく必要があるのです。」事業も会員拡大も市民を巻き込むという意味では根本は一緒なのです。
 まちを想う人財を一人でも多く増やすことが会員拡大最大の目的です。会の存続を意味するだけではなく、まち全体に活気を与え、私たちが目標とする明るい豊かな社会の実現に向けて、限りなく推進力をもたらすものと確信いたします。すなわち、拡大運動は青年会議所活動の原点です。
 「新日本の再建は我々青年の責務である」
 戦後まもない1949年、日本青年会議所は産声をあげました。戦後の焼け野原を目の当たりにし、未来が見えない状態でJCの運動が始まりました。決して景気が良い時、ちょっと時間ができたからではなく、国難に準じた時、その必要に迫られて日本に生まれた団体なのです。日本に青年会議所ができて70年が立ちますが、70年間途切れることなく続いてきた運動がこの会員拡大です。
 拡大運動に必要不可欠な要素は、なにより私たちが所属する団体の魅力や情報を正確に対象者に伝えることはもちろんのこと、JCの必要性をしっかりと語れなければ、その人の心を動かす事はできません。そして、対象者の入会における環境は多岐に渡っていますので、入会に向けて対象者一人ひとりと真摯に向き合い、入会に対する不安を取り除いてあげましょう。入会前の人からすると、目の前にいるあなたがJCそのものなのです。
 また、対象者の目線に立ち、既存の手法や拡大ツールを見つめ直すとともに、時代に即した新たな発想も取り入れて、より一層効果的な会員拡大を目指す必要があります。
 そして、真の会員拡大とは何でしょう。近年では会員の出席率の低下が著しいのが現状です。なんとなく在籍しているだけでは、決してまちが良くなることはありません。先輩である私たちが新入会員に対し、積極的に活動に参加できる環境づくりを行う必要があります。
会員の「増」と「強」の両輪が機能して始めて会員増強となるのです。江別青年会議所メンバーの一人ひとりが当事者意識を持って会員拡大に臨み、そこで入会した会員が組織の一員であることを自覚し行動を起こした時こそが本当の意味での会員拡大だと確信しています。

【 しなやかで強靭な組織の構築 】

 青年会議所は、まちづくり、ひとづくりの団体として、市民の信頼と負託に応える組織であることが、欠かせません。それでは、「組織」とは何でしょうか。辞書で調べると、『共通の目的を有し、目的達成のために協働を行う、統制された「個」の集団』とあります。
私たちの団体は、性別や国籍を問わず20歳から40歳まで、様々な職業の集まった「個」の集団です。多種多様な人材がいることは、多くの職種や特色を活かすことで多角的な視点や発想を以って議論ができるという強みがある反面、それぞれの生育環境・生活環境も多岐にわたり、価値観も異なるため、「個」の価値観が優先されてしまうこともありえます。
 しかし、さきほどの定義のとおり、単に、「個」が集まっただけでは、「組織」とは呼べません。共通の目的を有し、目的達成のために協働を行う、統制された集団でなくてはなりません。「明るい豊かな社会の実現」という青年会議所共通の目的のため、私たちが統制された集団であることが求められています。すなわち、全会員が同じ方向性に向かって活動し、厳格なルールのもと統率の取れた組織運営が求められているのです。統率の取れた組織連携の強化を確立するためには、組織全体に目的をスピーディーかつ明確に指し示し、直ぐに行動を起こす環境を整えることが必要だと考えます。時には予期せぬ問題に柔軟な対応が求められる現代社会において、よりしなやかで強靭な組織運営を確立していきましょう。
 そして、私たちの「組織」の活動は、江別市内にとどまるものではありません。私たちの大きな強みの一つとして、全国にある各地会員会議所とネットワークでつながっていることが挙げられます。全道全国で開催されているファンクションは、江別青年会議所の組織力を強靭化するためには、原体験をもとに、まちに対する取り組みを学ぶ機会が多く、様々な情報交換や地域間交流の機会に溢れています。
 江別のまちから一歩踏み出してみてください。時代の先駆けとなって、江別市の抱える課題に向き合わなければならない私たちにとって、地域間交流はとても重要であり、そのために多くの会員で参加できるよう積極的に渉外業務を推進する必要があります。
具体的な例を挙げますと、残念ながら毎年のように日本各地で発災している自然災害において、その都度、「今、私には何ができるのか。」と自分に問い、「個」としての自分の無力さを痛感しています。しかし、全国的な組織である青年会議所が各地域とのネットワークを駆使し、災害の状況をいち早く捉え、瞬く間に全国各地で災害復興や募金活動といった運動を展開する姿を見て、私はこの組織に所属して本当に良かったと思うのと同時に、組織としてネットワークの強みを充分に活かす必然性を感じています。
 様々な「個」と「個」が織りなす組織であるからこそ、しなやかで強靭な組織の構築が無限の可能性を生み出し、江別青年会議所の活性化につながると確信しています。

【 結びに 】

 1971年、私たちの住み暮らす江別市に465番目の青年会議所として設立されました。そして、本年度で48年目を迎え、これまで「まち」を想い能動的な運動を展開し、私たちに継承してくださいました先輩諸兄には心からの敬意を持たなければなりません。先輩諸兄が礎を基に切り拓いた道をしっかりと継承し、時代とともに変化する新たな問題の解決に向けて、「不易流行」の理念のもと、よりしなやかで強靭な組織を形成してまいります。
 「不易流行」とは、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の中で見出した蕉風俳諧の理念の一つであり、いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていくこととあります。
 「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」すなわち、
「不変の真理を知らなければ基礎が確立せず、変化を知らなければ新たな進展がない」という意味であり、どんなに世の中が変化をしても変わらない不変の真理である「不易」と、社会や状況の変化で新たな時代の流れからなる「流行」を取り入れ様々な運動を展開するというのはまさしく私たち青年会議所活動そのものであり本質だと考えます。
 昨年は、9名の卒業生を迎えましたが、その卒業生のほとんどが三役経験者ということで、経験豊かなメンバーが一気に居なくなってしまう危機的な状況です。
しかし、変化を恐れてはいけません。青年会議所の本質は常に人が入れ替わり、組織活性化のために新陳代謝を繰り返し社会に変革をもたらす団体です。そして何より、私たちには、偉大な先輩たちが遺してくださいました伝統と誇りがあります。今一度、その基礎を見つめ直し、新たな問題解決に向けて組織の進化と深化をしていきます。
 2019年度、一般社団法人江別青年会議所メンバー一人ひとりが創始の志を胸に、変化を恐れず何事にも挑戦してまいります。

プロフィール

名前
仲谷 知明 Tomoaki Nakaya
生年月日
1979年2月8日
勤務先
有限会社 美総